法人の不用品回収はどこに頼む?費用相場と業者選びの注意点

法人の不用品回収はどこに頼む?費用相場と業者選びの注意点

オフィス移転や店舗の閉店で出た机やロッカーを、家庭ごみと同じ感覚で処分しようとして手が止まる。法人の不用品回収では、このつまずきが最初に起こります。

「事業所から出たごみは、そもそもどこに出せばいいのか」

「オフィス家具は産業廃棄物なのか、それとも事業系のごみなのか」

「見積もりは取ったが、この金額が妥当なのか判断できない」

法人の不用品は、区分を誤ると処分を任せた側、つまり排出した事業者の責任が問われます。安さだけで業者を決めると、あとから社内で説明できない事態になりかねません。

ここでは区分の分け方から費用が決まる仕組み、許可の確認方法までを実務の目線で整理します。担当者がそのまま社内説明に使える形でまとめました。

目次

法人が出す不用品は家庭ごみとして捨てられない

オフィスから出た不要な什器や備品

区分をあいまいにしたまま依頼すると、費用の見通しも業者選びの基準も立ちません。法人が出す不用品は、家庭ごみとは扱いが根本から違います。

  • 事業系一般廃棄物と産業廃棄物の分かれ方
  • オフィス家具や家電がどちらに当たるのか
  • 区分を誤ったときに問われる責任の中身

順に確認していきます。

事業系一般廃棄物と産業廃棄物の違い

事業活動から出た廃棄物は、法令で定められた20種類に当たるかどうかで区分が分かれます。

環境省の令和7年版 環境・循環型社会・生物多様性白書では、産業廃棄物は「事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令で定められた20種類のもの」と説明されています。一般廃棄物はそれ以外を指し、オフィスや飲食店から出る事業系ごみも含まれます。

法人が出したごみがまるごと産業廃棄物になるわけではありません。2つの区分で、必要な許可も処理ルートも変わります。

事業系一般廃棄物は市町村の区域内で処理します。長崎市「事業所のごみの分け方・出し方」でも、市の許可業者への委託、処理施設への自己搬入、事業所用指定袋の利用という3つの方法が示されています。

産業廃棄物は都道府県などの許可を受けた業者が扱い、委託には書面契約とマニフェスト(管理票)が必要です。

オフィス家具や家電はどちらの区分に当たるのか

判断の分かれ目は、多くの場合その物の素材です。

木製の事務机や書庫、紙ごみは、事業系一般廃棄物として扱われるのが一般的です。一方でスチールデスクや金属製ロッカー、スチールラックは金属くず、応接セットやパーテーションの樹脂部分は廃プラスチック類として産業廃棄物に区分されます。

複合機やパソコン、サーバーなどのOA機器は、金属くずと廃プラスチック類が混ざった状態です。エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機は家電リサイクル法の対象で、法人でもリサイクル料金がかかります。

実務でつまずきやすいのは、木と金属が一体になった什器です。天板が木で脚がスチールの机は、素材ごとに分けるか一括で産業廃棄物として扱うかで見積もりが変わります。

蛍光灯は水銀使用製品産業廃棄物に区分され、通常の産業廃棄物より厳しい取り扱いが求められます。バッテリーの廃電解液や揮発油類・灯油類・軽油類の廃油、pH2.0以下の廃酸などは特別管理産業廃棄物に当たる場合があり、いずれも通常の回収では引き取れません。中村トランスポートでも、危険物(ガソリン、農薬など)や医療廃棄物、特定の化学薬品はお引き受けできない品目としてお伝えしています。

品目ごとの処分先は「長崎でオフィス什器を処分する方法を3つご紹介!信頼できる業者の選び方も解説!」でも整理しています。

区分を誤ったときに問われる排出事業者の責任

処分を業者に任せても、責任まで一緒に渡せるわけではありません。

環境省「排出事業者責任の徹底について」では、廃棄物処理法第3条第1項により事業者は事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任で適正に処理しなければならないこと、第11条第1項により産業廃棄物は自ら処理しなければならないことが示されています。委託した後も、処理責任は排出事業者に残ります。

条文は廃棄物の処理及び清掃に関する法律で確認できます。

現場では、安さだけで選んだ相手が許可証も領収書も出さず、後日の自治体からの問い合わせで発覚する流れを見てきました。表に出るのは、担当者個人ではなく会社の名前です。

法人の不用品回収を依頼する主な場面と作業内容

オフィス移転にともなう什器の搬出作業

法人のご依頼は、大きく4つの場面に分けられます。どの場面にも、決められた期日までに終わらせなければならないという共通点があります。

  • オフィス移転・店舗閉店・施設の備品入れ替え・倉庫整理で出るもの
  • 営業や入居者対応を止めないための時間帯の組み方

それぞれ見ていきます。

オフィス移転・店舗閉店・施設の備品入れ替え・倉庫整理

場面が変われば、出るものも段取りも変わります。

オフィス移転では、デスク・チェア・キャビネット・書庫・複合機・パーテーションが対象になります。先に必要なのは、移転先へ運ぶ物と処分する物の仕分けです。運搬と回収を別々の会社に頼むと日程調整が二重になり、旧オフィスの賃料が余分に発生しやすくなります。

店舗閉店では、厨房機器・冷蔵ショーケース・レジ・什器・看板が中心です。原状回復工事の日程が先に決まっているため、後ろにずらせません。飲食店では冷蔵庫内に残った食品の処理も加わります。

施設の備品入れ替えでは、介護ベッドやマットレス、車いす、ロッカーなどが出ます。入居者や利用者がいる中での作業になるため、搬出経路の養生と時間帯への配慮が欠かせません。

倉庫整理では、在庫・パレット・棚・什器が対象です。量が読みにくく、車両を横付けできるかどうかで人員も日数も変わります。

中村トランスポートはトラック6台・従業員10名の体制で、仕分けから搬出、処分までをひとつの窓口でお受けしています。なお、品目の区分によって対応の可否が変わるため、事前の確認が必要です。引越会社が母体のため、運ぶ物と処分する物を同じ現場で分けられるのが強みです。

なお、前のテナントが置いていった物の扱いは、法人物件でも住宅と同じ論点になります。費用負担の考え方は「賃貸退去後の残置物費用は誰が払う?撤去費用相場・戸建て事例・管理会社の対応方法を解説」で詳しく整理しています。

営業や入居者対応を止めずに作業するための時間帯調整

営業中は作業しないでほしい、というご要望は少なくありません。

そのため実際の作業は、閉店後の夜間や休業日、開店前の早朝に組むことが少なくありません。テナントビルでは搬入口の利用時間やエレベーターの使用申請、共用部の作業可能時間があらかじめ決められている場合もあります。ここを事前に確認しておかないと、当日になって搬出が止まります。

当社では、共用部の養生を徹底し、鍵の受け渡しは記録を残し、作業後は完了報告書を提出する運用をとっています。不動産管理会社やオーナーからのご依頼で積み上げてきた進め方を、法人案件にもそのまま当てはめています。

ご連絡は電話とLINEで24時間受け付けており、写真をお送りいただければ原則1時間以内に対応可否と概算をお返ししています。担当者が立ち会えない場合は、鍵をお預かりして作業し、完了後に写真でご報告する形も選べます。

当日中に動く必要があるときの条件は「不用品回収を即日で依頼したい方へ!当日対応できる条件と失敗しない業者選び」にまとめました。実際にご利用いただいた方の感想はお客様の声でご覧いただけます。

法人の不用品回収にかかる費用の考え方

法人の不用品回収費用を試算する場面

結論から言えば、法人の不用品回収に定価はありません。同じデスク10台でも、置かれている階と搬出経路の条件で金額が変わるためです。

  • 費用が決まる4つの要素
  • 実際に対応した回収事例の内訳
  • 見積もり依頼で先に伝えると早い情報

ひとつずつ確認します。

費用が決まる4つの要素

見積書の金額は、次の4点の組み合わせで決まります。

1つ目は物量です。トラック何台分になるかが基準になり、量が増えれば処分費もそのまま増えます。目安の考え方は「不用品回収の2トントラック相場はいくら?料金トラブルを防ぐための完全ガイド」で確認できます。

2つ目は作業人数と日数です。人件費は金額の中で大きな比重を占め、期日が迫っていて人員を増やす場合はここが伸びます。

3つ目は搬出条件です。階数、エレベーターの有無、車両を建物の前に着けられるか、前面道路の幅。同じ物量でも手運びが発生すると人数と時間が増えます。相見積もりで金額が割れる最大の理由は、この条件の見立ての差にあります。

4つ目は品目ごとの処分費です。家電リサイクル法の対象品、産業廃棄物に当たる品目、特別管理産業廃棄物に当たる品目は、それぞれ別の費用がかかります。

なお、オフィス家具は買い取ってもらえると考える方もいらっしゃいますが、中村トランスポートでは基本的に買取は行っておりません。ご希望に応じて買取業者をご紹介する形で対応しています。

中村トランスポートが実際に対応した回収事例

金額の感覚をつかむには、実際の内訳を見るのが早道です。

以下はいずれも住宅の撤去事例ですが、物量が増えるほど人数と日数が伸びて金額が積み上がる構造は、法人案件でも変わりません。

物件・間取り撤去量作業人数・日数総額
アパート1K3立方メートル2名・半日42,000円
アパート2DK9立方メートル3名・1日118,000円
戸建て4DK22立方メートル5名・2日315,000円
戸建て6DK38立方メートル8名・3日780,000円

金額が想定より膨らむ理由は、物量そのものより現場条件にあることが多いです。道幅が狭く2トン車が入れず手運びになった3LDKの案件は、16立方メートル・4名・1日で253,000円でした。害虫への対応が必要だった5LDKの案件では、30立方メートル・7名・3日で620,000円かかっています。

38立方メートルの案件では、300キロの金庫が残っていました。法人の事務所でも耐火金庫や大型什器は同じ扱いになり、専用の機材と人員が必要になります。

当社はお見積り確定後に追加料金をいただかない方針で運用しており、相見積もりのご相談も歓迎しています。

見積もり依頼時に伝えておくと話が早い情報

最初のご連絡で次の内容がそろっていると、概算までの時間が大きく縮まります。

  • 建物の種類と階数、エレベーターの有無
  • 車両を建物の前に着けられるか、前面道路の幅
  • 作業できる曜日と時間帯(夜間や休業日の可否)
  • 処分したい品目と、おおよその数量
  • 退去日や原状回復工事の開始日など、動かせない期限
  • 立会の可否と、鍵の受け渡し方法

写真3枚から5枚をお送りいただくスマホ割引プランなら、現地の下見なしで概算をお出しできます。担当者が現場に出向く時間を取れない場合でも進められます。

撤去の費用は、同じ物量でも階数や搬出経路、作業できる時間帯で大きく変わります。安いと思って頼んだのに当日になって追加請求された、という話が絶えないのも、この見えにくさが原因です。中村トランスポートはお見積りが確定した後の追加請求は行っておらず、管理会社・法人のご担当者様向けのご案内から概算だけでもご確認いただけます。金額の妥当性を判断する材料は、早めに手元へ置いておくほど安全です。

法人向け不用品回収業者を選ぶときの確認事項

法人向け不用品回収業者との打ち合わせ

相見積もりを取ったものの、どこを基準に比べればよいのか分からないというお声をよくいただきます。価格表を並べるだけでは判断がつきません。

  • 許可証の種類と確認のしかた
  • 長崎県内で依頼する場合の自治体ごとの違い
  • 継続契約や定期回収への対応

判断に使えるポイントは次の通りです。

許可証の種類と確認のしかた

まず押さえたいのは、廃棄物の区分ごとに必要な許可が違う点です。

事業系一般廃棄物を運ぶには市町村の一般廃棄物収集運搬業の許可が、産業廃棄物を運ぶには都道府県や政令市の産業廃棄物収集運搬業の許可が必要です。名称が似ているため、見積書の許可番号がどちらのものかを必ず確認してください。

確認は難しくありません。許可番号を自治体が公表する許可業者一覧と照合するだけです。諫早市のように、一覧を更新日付つきで公開している自治体もあります。有効期限も見ておくと安心です。

見落としやすいのは、一般廃棄物の許可が市町村ごとに与えられるという点です。ある市の許可を持っているからといって、隣の市でも同じように収集できるとは限りません。複数の事業所をまとめて依頼する場合は、拠点ごとに対応の可否を確認する必要があります。

中村トランスポートは長崎市の一般廃棄物収集運搬の許可業者で、会社概要のとおり一般貨物自動車運送事業の許可もあわせて取得しています。産業廃棄物に当たる品目は、区分によって対応の可否が変わりますので、お見積りの際にご相談ください。

補償面では、お預かりした荷物は1輸送3,000万円まで、作業中の対人・対物事故は1事故5,000万円までの損害賠償保証を用意しています。比較の視点は「不用品回収業者の正しい選び方を解説!料金比較のコツもご紹介」でも解説しています。

長崎県内で依頼する場合に確認したい自治体ごとの違い

事業系一般廃棄物の扱いは市町村ごとに決まるため、同じ長崎県内でも手続きがそろっていません。

長崎市では事業所用指定袋を使う方法もあり、指定袋は郵便局で2,000円(10枚1組)、ごみステーションに出せるのは1回3袋までです。ただし許可業者に委託する場合は指定袋が不要で、自己搬入では事前に搬入券を受け取る必要があります。

大村市「事業系ごみ(一般廃棄物)の処理方法」では、許可業者への委託か環境センターへの直接搬入が示され、搬入手数料は100キロまで600円、超過分は50キロごとに300円が加算されます。

諫早市「ごみの分け方・出し方」では、事業所のごみを地域のごみステーションに出せないことが明記され、可燃性ごみは県央県南クリーンセンター、不燃性ごみは県央不燃物再生センターへの自己搬入か、収集運搬許可業者への依頼が必要とされています。

佐世保市の事情は「佐世保市の残置物撤去おすすめ業者3選!費用相場と後悔しない選び方も解説」も参考にしてください。

継続契約・定期回収まで任せられるか

単発で終わる案件と、毎月一定量が出続ける事業所では、選ぶべき形が違います。

書類や梱包材のように発生量が読める事業所は、定期的な回収のほうが管理しやすくなります。契約前に確認しておきたいのは、最低利用量の縛りがあるか、回収の頻度を後から変更できるか、繁忙期にスポットで追加できるか、そして急な撤去が必要になったときに動けるかどうかです。

当社は電話とLINEで24時間受け付け、内容を確認してから原則1時間以内に対応の可否をお伝えしています。日程に融通が利く場合は、他のお客様との混載便で割安になるあいのり便プランもご案内できます。

もう少し早く相談していれば、というお声は少なくありません。退去日や工事の開始日が決まっている案件ほど、動き出しが遅れるだけ選べる手段が減ります。長崎市・大村市・諫早市をはじめとする対応エリアであれば最短30分から1時間で現地へ伺えます(エリアにより異なります)。間に合うかどうかの確認だけでも、法人・管理会社様向けのご相談窓口から早めにお声がけください。

法人の不用品回収でよくある質問

ご相談の中で特に多い質問をまとめました。社内での説明や稟議の材料としてもお使いいただけます。

  • 事業ごみの範囲と、一般ごみとの違い
  • 家庭ごみとして出した場合のリスク
  • オフィス家具の費用と、即日対応の可否

順に回答します。

Q. 事業ごみはどこまでが事業ごみですか?

事業活動に伴って出た廃棄物は、すべて事業ごみとして扱われます。

判断の基準は業種や会社の規模ではなく、事業活動から出たかどうかです。営利企業だけでなく、官公庁や学校、病院、社会福祉法人のような非営利の団体から出るごみも含まれます。事務所で従業員が飲んだペットボトルや弁当の容器も、家庭ごみではなく事業ごみです。

Q. 事業ごみと一般ごみの違いは何ですか?

出どころが事業活動かどうか、そして処理の責任を誰が負うかが違います。

家庭から出るごみは市町村が収集しますが、事業ごみは排出した事業者が自分の責任で処理します。事業ごみはさらに事業系一般廃棄物と産業廃棄物に分かれ、必要な許可も委託先も変わります。費用も、市町村の家庭ごみ収集とは別に発生します。

Q. 事業ごみを家庭ごみとして出すと問題になりますか?

問題になります。多くの自治体が、事業所のごみを地域のごみステーションに出すことを認めていません。

回収されずに残されるだけでなく、事業者名が判明すれば自治体から指導を受けます。廃棄物処理法では、排出した事業者が適正に処理する責任を負うと定められています。責任を問われるのは担当者ではなく会社です。

Q. オフィス家具の処分費用はいくらくらいですか?

品目ごとの定価ではなく、物量と搬出条件、作業人数の組み合わせで決まります。

同じスチールデスク10台でも、1階でトラックを横付けできる現場と、エレベーターのない3階から手運びする現場では金額が変わります。木製か金属製かによって区分と処分費も変わるため、まずは写真をお送りいただき、現場条件を含めた概算をご確認いただくのが確実です。

Q. 法人でも即日で回収してもらえますか?

スケジュールに空きがあれば、即日の対応も可能です。

中村トランスポートは電話とLINEで24時間受け付けており、写真をお送りいただければ原則1時間以内に対応の可否と概算をお伝えします。ただし品目に産業廃棄物や特別管理産業廃棄物が含まれる場合は、区分の確認が先に必要です。回収できない品目についてはよくあるご質問にも記載しています。

法人の不用品回収は区分と許可の確認から始めよう

法人の不用品回収でつまずく原因は、ほとんどが最初の区分の確認漏れにあります。

事業活動から出た廃棄物は、法令で定められた20種類に当たるかどうかで事業系一般廃棄物と産業廃棄物に分かれ、必要な許可も委託先も変わります。処分を委託した後も責任は排出した事業者に残るため、許可番号を自治体の一覧で照合するひと手間が、会社を守る一番確実な方法です。

費用は物量、作業人数と日数、搬出条件、品目ごとの処分費で決まります。金額を比べる前にこの4点をそろえて伝えることが、正確な見積もりへの近道です。

中村トランスポートは、仕分けから搬出、処分までをひとつの窓口でお引き受けしています。お電話(0957-53-5656)、LINE、お問い合わせフォームのいずれからでもご相談いただけます。写真を送っていただくだけでも概算をお出しできますので、法人・管理会社様向けのご案内とあわせて、まずは今の状況をそのままお知らせください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次