
家賃を滞納したまま入居者と連絡が取れなくなり、気づけば部屋に荷物だけが残されている。いわゆる「夜逃げ」による残置物の対応は、管理会社やオーナー、保証会社にとって頭の痛い問題です。
「残された荷物を一刻も早く片付けて、次の入居者に貸し出したい」という気持ちはよく分かります。ただし、残された荷物を貸主の判断ですぐに処分することは、法律上できません。
この記事では、まず残置物を勝手に処分できない理由を押さえたうえで、家賃滞納から明渡し、残置物撤去までの実際の流れを順を追って解説します。
撤去費用の相場や費用負担の考え方、そしてスピードが求められる場面で頼れる撤去業者の選び方まで、実務に直結する内容を具体的にまとめました。
「次に何をすればよいか」が分かるよう構成しています。なお、残置物を処分してよいかどうかの法律論を深く知りたい場合は、関連記事もあわせてご確認ください。
夜逃げされた物件の残置物はすぐ撤去してよい?基本の考え方

ご相談で特に多いのは、「家賃を滞納したまま入居者がいなくなった。部屋の荷物を今すぐ片付けたいが、勝手に捨ててよいのか」という問い合わせです。退去期日や次の入居予定が迫っているほど、貸主側は早く動きたくなります。
しかし、ここで判断を誤ると、後から入居者に損害賠償を求められるリスクが生じます。まずは焦らず、何ができて何ができないのかを整理しましょう。
- 夜逃げでも残置物を勝手に処分はできない理由
- 残置物の所有権と時効の考え方
- 急いで撤去したいときに踏むべき順序の全体像
それぞれ順番に見ていきましょう。
夜逃げでも残置物を勝手に処分はできない理由
結論から言うと、入居者が夜逃げをして連絡が取れなくなっても、残された荷物を貸主の判断だけで処分することはできません。残置物の所有権は、原則として入居者本人にあるからです。
たとえ家賃を何か月も滞納していても、荷物そのものの持ち主が入居者である事実は変わりません。貸主が無断で運び出したり廃棄したりすると、所有権の侵害として損害賠償を請求される可能性があります。
「自力救済の禁止」という考え方も関係します。
これは、法的な手続きを経ずに自分の権利を実力で実現することを禁じるもので、賃貸借の場面でも当てはまります。
賃貸借契約書に「残置物は貸主が自由に処分できる」と書いてあったとしても、その条項だけを根拠にした無断処分が認められないケースは少なくありません。
私たちが管理会社から相談を受ける現場でも、「契約書に処分OKと書いてあるから大丈夫だと思った」という誤解が多く見られます。実務では、契約書の文言があっても、まず正規の手続きを進めることが安全です。
残置物を処分してよいかどうかの法律的な可否については、賃貸退去後の残置物費用は誰が払う?撤去費用相場・戸建て事例・管理会社の対応方法を解説もあわせてご覧ください。
残置物の所有権と時効の考え方
残置物の所有権は入居者にあると説明しましたが、これは時間が経てば自動的に貸主に移るものではありません。「しばらく放置しておけば、いずれ捨ててよくなるだろう」という考えは禁物です。
民法では、賃貸借が終わったときの借主の義務が定められています。
賃貸借が終わったときの借主の原状回復義務は民法621条に、残した物を収去する義務は民法622条が準用する599条1項に定められています(【参照】e-Gov法令検索 民法)。
いずれも、荷物の最終的な処理を貸主が一方的に決めてよいという意味ではありません。
時効を待つという発想も現実的ではありません。所有権そのものは時効で簡単に消えるものではなく、実務では「時間が経ったから処分できる」という運用はできないと考えてください。
現場の感覚で言えば、放置している間も家賃は発生せず、部屋を貸し出せない損失が積み上がっていきます。時効を期待して待つよりも、後述する正規の手続きを早く進めるほうが、結果的に損失を小さく抑えられます。
急いで撤去したいときに踏むべき順序の全体像
急いで撤去したい気持ちはよく分かりますが、順序を飛ばすと後でトラブルになります。大きな流れとしては、次のステップを踏むのが基本です。
- 入居者・連帯保証人へ連絡して状況を確認する
- 保証会社や関係者と対応方針を整理する
- 内容証明や明渡し請求で契約を解除する
- 同意書の取得、または強制執行で残置物を撤去する
これらを正しい順番で進めることで、貸主が法的なリスクを負わずに部屋を空けられます。ここからは、それぞれのステップを具体的に見ていきます。
家賃滞納から夜逃げ・残置物撤去までの実務フロー

夜逃げが起きてから残置物を撤去するまでには、いくつかの段階があります。途中を省略できないため、全体像を把握しておくと動きやすくなります。
ここで紹介する流れは、貸主が損害賠償リスクを避けながら部屋を空けるための、現場で実際に使われている手順です。
- ステップ1:入居者・連帯保証人へ連絡し状況を確認する
- ステップ2:保証会社・関係者と対応を整理する
- ステップ3:内容証明や明渡し請求で契約解除を進める
- ステップ4:同意書取得または強制執行で残置物を撤去する
まずは最初のステップから見ていきます。
ステップ1:入居者・連帯保証人へ連絡し状況を確認する
最初に行うのは、入居者本人と連帯保証人への連絡です。夜逃げと思われる状況でも、まずは本人に連絡を取り、本当に退去の意思があるのか、戻ってくる予定はないのかを確認します。
電話がつながらない場合は、書面の郵送や訪問も検討します。本人と連絡が取れないときは、連帯保証人に状況を伝え、家賃の支払いや今後の対応について相談します。
このとき大切なのは、いつ・誰に・どの方法で連絡したかを記録に残すことです。後で明渡し請求や強制執行に進む際、「連絡を尽くしたが応答がなかった」という事実が手続きを進める根拠になります。
私たちが管理会社から残置物撤去のご依頼をいただく無断退去の案件でも、この連絡履歴の有無が、その後の進め方を大きく左右します。記録は手間でも必ず残しておきましょう。
ステップ2:保証会社・関係者と対応を整理する
家賃保証会社を利用している契約であれば、早めに保証会社へ連絡します。滞納家賃の代位弁済や、その後の対応について保証会社が窓口になるケースが多いためです。
保証会社が入っていない場合でも、管理会社・オーナー・連帯保証人の間で、誰がどこまで対応するのかを整理しておく必要があります。費用を一時的に誰が立て替えるのか、撤去の判断を誰が下すのかを決めておかないと、後の工程で動きが止まってしまいます。
国民生活センターも、賃貸借をめぐるトラブルでは契約内容と当事者の役割を確認することの重要性を発信しています(【参考】国民生活センター)。夜逃げ対応でも、関係者の役割を早い段階で明確にしておくことが、スムーズな解決につながります。
ステップ3:内容証明や明渡し請求で契約解除を進める
連絡が取れず家賃滞納が続く場合は、賃貸借契約を解除する手続きに進みます。一般的には、内容証明郵便で滞納家賃の支払いと契約解除の予告を通知し、それでも応答がなければ、裁判所に建物明渡し請求の訴訟を起こす流れになります。
ここから先は法的な手続きが中心になるため、弁護士などの専門家や裁判所の手続きが必要です。貸主が自己判断で進められる範囲を超えるため、早い段階で専門家に相談することをおすすめします。
明渡し請求の訴訟には一定の時間がかかります。
一般的に、内容証明の送付から強制執行までには数か月単位の期間を要します。
スケジュールに余裕がないほど、各ステップを前倒しで進めることが重要です。
ステップ4:同意書取得または強制執行で残置物を撤去する
契約解除の見通しが立ったら、残置物の撤去に移ります。撤去の進め方には、大きく分けて2つのパターンがあります。
1つ目は、入居者本人や連帯保証人から残置物の処分に関する同意書を取得する方法です。連絡が取れて協力が得られる場合は、書面で処分の同意をもらうことで、比較的スピーディーに撤去へ進めます。
2つ目は、同意が得られず連絡もつかない場合に、裁判所の判決を得て強制執行で撤去する方法です。執行官の立会いのもとで荷物を運び出すため、貸主が損害賠償リスクを負わずに部屋を空けられます。
どちらのパターンでも、実際の搬出・分別・処分は撤去業者が担います。
私たちのような業者は、強制執行の当日に合わせて人員と車両を手配し、執行官の立会い時間内に搬出を完了させる段取りに慣れています。
手続きと現場作業を切り分けて考えると、全体がスムーズに進みます。
夜逃げされた残置物の撤去費用の相場

撤去の段取りと並んで気になるのが、費用の問題です。「いくらかかるのか見当がつかない」という声を、管理会社やオーナーから数多くいただきます。
ここでは、間取りや荷物量ごとの費用の目安、高くなりやすいケース、そして誰が費用を負担するのかを、実際の案件を交えて解説します。
- 間取り・荷物量別の撤去費用の目安
- 費用が高くなりやすいケース(害虫・腐敗物・搬出困難)
- 撤去費用は誰が負担するのか
それぞれ具体的に紐解いていきます。
間取り・荷物量別の撤去費用の目安
残置物撤去の費用は、荷物の量と作業にかかる人員・日数でおおよそ決まります。一般的な相場の目安として、荷物量1立方メートルあたり5,000円から15,000円程度、1LDK程度の物件で5万円から10万円前後とされることが多いです。
ただし、実際の金額は現場の状況で変わります。弊社(中村トランスポート株式会社)が対応した実案件を例にすると、費用感がつかみやすくなります。
- アパート1K・荷物量3立方メートル・作業員2名・半日:42,000円(管理会社より当日中の空室希望)
- アパート2DK・荷物量9立方メートル・作業員3名・1日:118,000円(エレベーターなし)
- アパート1DK・荷物量7立方メートル・作業員3名・1日:132,000円(無断退去・管理会社立会い)
- 戸建て3LDK・荷物量16立方メートル・作業員4名・1日:253,000円(道幅が狭く2トン車進入不可で手運び)
無断退去の物件では、上記の1DK・132,000円の案件のように、管理会社の立会いのもとで作業を進めることが多くあります。間取りが同じでも、荷物量と搬出経路の条件で金額は上下すると考えてください。
費用が高くなりやすいケース(害虫・腐敗物・搬出困難)
相場より費用が高くなるのには、現場ならではの理由があります。業者の目線で見ると、特に費用が膨らみやすいのは次のようなケースです。
1つ目は、ごみが分別されておらず、生活ごみや食品、液体物が大量に混ざっている場合です。
夜逃げの現場では、冷蔵庫の中身がそのまま放置され、内部で腐敗が進んでいることが珍しくありません。
腐敗物の処理や害虫の除去が必要になると、その分の手間と人員が追加されます。
弊社の実案件でも、戸建て5LDK・荷物量30立方メートルで足の踏み場もなく、害虫の除去対応が発生したケースでは、作業員7名・3日間で620,000円となりました。
ごみ屋敷状態と害虫対応が重なると、相場の範囲を超えて高額になりやすいのが実情です。
2つ目は、搬出経路が悪いケースです。
エレベーターのないアパートの上階、坂道や階段の多い立地、2トントラックが入れない狭い道路などでは、荷物を手作業で運ぶ距離が長くなります。
先ほどの戸建て3LDK・253,000円の案件も、道幅の狭さで車両が入れず、手運びが増えたことが費用に影響しました。
現場で見ると、「同じ荷物量でも搬出条件で数万円単位で変わる」ことは珍しくありません。
見積もりの際は、建物の階数やエレベーターの有無、道路の幅まで伝えると、より正確な金額が出やすくなります。
なお、エアコンなど残された設備が故障している場合の扱いは、残置物を壊れたまま退去された場合どうする?エアコン故障・撤去費用・原状回復義務の対応方法でも詳しく解説しています。
撤去費用は誰が負担するのか
撤去費用は、原則として荷物の持ち主である入居者が負担すべきものです。しかし夜逃げの場合、入居者と連絡が取れず、すぐに費用を回収できないことがほとんどです。
そのため実務では、管理会社やオーナーが一時的に費用を立て替え、後から入居者や連帯保証人に請求するケースが多くなります。
家賃保証会社を利用している契約であれば、滞納家賃に加えて撤去費用や訴訟費用の一部を保証の対象にできる場合もあります。
契約時に保証範囲を確認しておくと安心です。
残置物の費用負担を誰がどう分担するかについては、賃貸退去後の残置物費用は誰が払う?撤去費用相場・戸建て事例・管理会社の対応方法を解説で詳しく整理しています。あわせてご覧ください。
なお、入居者が家具を残したまま退去し、原状回復をめぐって争いになるケースもあります。退去時の費用負担の基本的な考え方は、国土交通省の資料(【参考】原状回復をめぐるトラブルとガイドライン)が参考になります。
夜逃げ物件の残置物撤去を任せる業者の選び方

撤去の流れと費用の見通しが立ったら、実際に作業を任せる業者を選びます。夜逃げ物件の撤去は、通常の不用品回収とは求められる条件が異なります。
スピードと現場対応力、そして管理会社・オーナー目線の品質管理ができる業者かどうかを見極めることが大切です。
- 緊急・即日対応ができる業者か
- 分別・搬出・清掃まで一括対応できるか
- 鍵預かり・立会不要・写真見積もりに対応しているか
- 許可・実績・管理会社対応の経験があるか
ここを押さえないと、せっかく依頼してもスケジュールに間に合わない事態になりかねません。
緊急・即日対応ができる業者か
夜逃げ物件の撤去では、退去期日や次の入居予定が迫っていることが多く、スピードが何より重要です。問い合わせてから見積もり、作業までにどれだけ早く動けるかを確認しましょう。
弊社では、写真をもとに原則1時間以内に対応の可否と概算をお伝えし、即日から翌日の対応枠も確保しています。現場への到着も、状況によっては30分から1時間程度で動ける体制を整えています。
業者の目線で言えば、緊急案件に強い業者は、当日中の空室化や強制執行当日の搬出といった「時間に制約のある仕事」に慣れています。
実際、弊社の実案件にも、退去期日に合わせて当日中に撤去を完了させたアパート2LDK・荷物量11立方メートル(作業員3名・1日・154,000円)のようなケースがあります。
即日対応の実績があるかどうかは、業者選びの大きな判断材料になります。
分別・搬出・清掃まで一括対応できるか
夜逃げの現場は、荷物が散乱し、生活ごみや大型家具が混在していることがほとんどです。分別、搬出、処分、そして簡易清掃までを1社で一括して任せられると、管理会社の手間が大きく減ります。
複数の業者に分けて頼むと、連絡や日程調整の負担が増え、責任の所在もあいまいになりがちです。弊社は引越しから不用品回収、退去対応、遺品整理までを1社で完結できる体制をとっており、分別・搬出・清掃を一括で処理します。
現場では、ベッドが大きすぎて搬出できず、その場で解体してから運び出すといった対応も日常的に発生します。
こうした臨機応変な作業まで含めて任せられるかどうかが、一括対応のポイントです。
BtoBの残置物撤去の流れは不動産管理会社様向けの残置物撤去ページで、当日対応できる条件は不用品回収を即日で依頼したい方へ!当日対応できる条件と失敗しない業者選びで紹介しています。
鍵預かり・立会不要・写真見積もりに対応しているか
管理会社やオーナーにとって、毎回現場に立ち会うのは大きな負担です。鍵を預けて作業を任せられる、立会いが不要、写真だけで概算見積もりが出せる、といった対応ができる業者だと、運用がぐっと楽になります。
弊社では、鍵をお預かりして作業を進める対応や、立会いなしでの作業、写真送付による概算見積もりに対応しています。スマホで撮った3枚から5枚の写真を送るだけで見積もりが出せるため、現地下見のために予定を空ける必要がありません。
ただし、鍵の管理は紛失や遅延のトラブルにつながりやすい部分です。
弊社では鍵の管理記録を残し、作業後の完了報告書まで提出することで、管理責任のリスクを未然に防いでいます。
立会いなしで任せるからこそ、記録と報告がしっかりしている業者を選ぶことが大切です。
許可・実績・管理会社対応の経験があるか
最後に確認したいのが、許可と実績です。
不用品や残置物を回収・運搬するには、一般廃棄物収集運搬の許可など、適切な許認可が必要です。
許可のない業者に依頼すると、不法投棄などのトラブルに巻き込まれるおそれがあります。
弊社は一般廃棄物収集運搬の許可を取得しており、古物商許可(第901151510055号)も保有しています。輸送時最大3,000万円、対人・対物事故で1事故あたり最大5,000万円までの損害賠償保証も備えています。
また、管理会社やオーナーからのご依頼に慣れているかどうかも重要です。
弊社は既存の業者が対応できない夜逃げ・滞納撤去・連絡不能案件を引き受ける「セカンド業者」として動いてきた経験があり、共用部の養生や鍵管理、完了報告書の提出など、管理会社目線の品質管理を徹底しています。
許可・実績・管理会社対応の3点が揃っているかを、依頼前に必ず確認してください。
「他社に断られた」「半分しか片付いていない」といった夜逃げ物件でお困りの管理会社・オーナー様は、退去期日まで時間がないほど早めの相談が肝心です。
中村トランスポートなら、緊急・即日の枠を確保して動けます。
まずはLINEで現場の写真を送るだけで概算をお出しし、原則1時間以内に対応の可否をお返しします。
お急ぎの場合はお電話(0957-53-5656)でも受け付けています。
対応の流れは退去・引越しトラブル対応ページでもご確認いただけます。
夜逃げ物件の残置物撤去でトラブルを防ぐ注意点

正しい手続きと信頼できる業者選びができても、ちょっとした記録漏れや認識のずれから、後でトラブルになることがあります。
ここでは、撤去前に写真と記録を残すこと、再発を防ぐ契約書の残置物条項の見直し、そして管理会社・オーナーが業者と連携するときのポイントという3点を取り上げます。
いずれも意識しておくと、入居者や関係者との間で「言った・言わない」の争いを防げます。
撤去前に写真と記録を必ず残す
撤去作業に入る前には、部屋の状態を写真で必ず記録してください。どこに何があったのかを残しておくことで、後から入居者に「貴重品がなくなった」「勝手に処分された」と主張されたときの備えになります。
記録すべきなのは、部屋全体の様子だけではありません。家具や家電の配置、貴重品らしきものの有無、明らかなごみと判断したものなど、できるだけ細かく撮影しておくと安心です。
弊社では、作業前後のビフォーアフターを写真で記録し、作業完了後に管理会社・オーナー向けの完了報告書を提出しています。現場の記録は、トラブルを防ぐだけでなく、費用の根拠を説明する資料としても役立ちます。
再発を防ぐ契約書の残置物条項の見直し
夜逃げによる残置物トラブルを繰り返さないためには、契約書の見直しも有効です。賃貸借契約に、退去後の残置物の取り扱いについての条項を盛り込んでおくことが対策の1つになります。
ただし、前半でも触れたとおり、「残置物は貸主が自由に処分できる」という条項を書くだけでは、無断処分が当然に認められるわけではありません。条項の有効性や具体的な書き方については、弁護士などの専門家に相談しながら整えることをおすすめします。
現場の経験から言えば、トラブルが起きるのは「入居時の状態で引き渡されていないとき」が多い傾向にあります。
たとえば、本来残すべき照明器具や物干し台を持ち去ってしまう、逆に元からあったと思い込んで自前の靴箱やガスコンロを置いていってしまう、といったケースです。
契約段階で備え付け設備の扱いを明確にしておくと、こうした行き違いを減らせます。
管理会社・オーナーが業者と連携するときのポイント
撤去業者と上手に連携するには、現場の情報をできるだけ正確に共有することが大切です。荷物量の見込み、建物の階数やエレベーターの有無、道路の幅、害虫や腐敗物がありそうかどうかなど、分かる範囲で先に伝えておくと、見積もりの精度が上がります。
また、強制執行の当日に合わせて撤去する場合は、執行のスケジュールを業者と早めに共有しておく必要があります。執行官の立会い時間は限られているため、当日になって人員や車両が足りないと、作業が完了しないおそれがあります。
夜逃げや無断退去の案件で他社に断られた経験のある管理会社・オーナー様も、中村トランスポートであれば対応できる場合があります。
鍵預かり・立会不要・写真見積もりで現場の負担を減らし、分別から清掃、完了報告まで一括で承ります。
実際の対応事例や口コミはお客様の声ページでもご確認いただけます。
お急ぎの方はLINEで写真を送るか、お電話(0957-53-5656)・お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
夜逃げの残置物撤去でよくある質問

ここでは、夜逃げ物件の残置物撤去について、管理会社やオーナーからよく寄せられる質問をまとめました。実際のご相談で多い疑問を中心に、要点を絞ってお答えします。
- 夜逃げされた残置物の撤去費用はいくらですか?
- 夜逃げされた荷物はどうやって処分すればよいですか?
- 残置物の撤去費用は誰が払うのですか?
- 即日で残置物を撤去してもらえますか?
- 入居者と連絡がつかない場合はどう進めればよいですか?
気になる項目から確認してください。
夜逃げされた残置物の撤去費用はいくらですか?
荷物の量と作業にかかる人員・日数でおおよそ決まります。
一般的な目安は、荷物量1立方メートルあたり5,000円から15,000円程度、1LDK程度の物件で5万円から10万円前後とされています。
弊社の実案件では、アパート1Kで42,000円、2DKで118,000円、戸建て3LDKで253,000円といった例があります。
冷蔵庫の腐敗物や害虫対応、搬出経路の悪さがあると、相場を超えて高くなることがあります。
正確な金額は、写真を送っていただければ概算をお出しできます。
夜逃げされた荷物はどうやって処分すればよいですか?
入居者と連絡が取れなくても、貸主の判断だけで勝手に処分することはできません。
荷物の所有権が入居者にあるためです。
正しい手順としては、まず入居者・連帯保証人へ連絡し、家賃滞納が続く場合は内容証明や明渡し請求で契約を解除します。
そのうえで、本人や保証人から処分の同意書を取得するか、裁判所の判決を得て強制執行で撤去します。
法的な手続きが中心になるため、弁護士などの専門家や裁判所の手続きが必要です。
実際の搬出や処分は撤去業者が担います。
残置物の撤去費用は誰が払うのですか?
原則として、荷物の持ち主である入居者が負担すべきものです。
ただし夜逃げの場合は連絡が取れず、すぐに回収できないことがほとんどです。
そのため実務では、管理会社やオーナーが一時的に立て替え、後から入居者や連帯保証人に請求するケースが多くなります。
家賃保証会社を利用していれば、撤去費用や訴訟費用の一部が保証の対象になる場合もあります。
契約時に保証範囲を確認しておくと安心です。
即日で残置物を撤去してもらえますか?
スケジュールに空きがあれば、即日から翌日の対応が可能です。
弊社では写真をもとに原則1時間以内に対応の可否と概算をお伝えし、即日・最短対応枠を確保しています。
退去期日が迫った当日中の撤去や、強制執行当日に合わせた搬出にも慣れています。
ただし、強制執行が必要な案件では、撤去そのものは即日でも、その前の法的手続きに数か月かかる点にご注意ください。
即日枠の空き状況は、LINEかお電話(0957-53-5656)でお問い合わせいただくのが確実です。
入居者と連絡がつかない場合はどう進めればよいですか?
まずは、いつ・どの方法で連絡を試みたかを記録に残しながら、本人と連帯保証人の双方に連絡を続けます。
それでも応答がない場合は、家賃保証会社や弁護士などの専門家に相談し、内容証明の送付から明渡し請求の訴訟へと進めます。
最終的には裁判所の判決を得て、強制執行で残置物を撤去する流れになります。
連絡を尽くした記録が、その後の手続きを進める根拠になりますので、初動から記録を残すことが重要です。
連絡不能の案件で撤去そのものにお困りの場合は、不動産管理会社様向けの残置物撤去ページをご覧のうえ、お問い合わせフォームやLINEから中村トランスポートにご相談ください。
夜逃げの残置物撤去は流れと業者選びが大切というまとめ
夜逃げされた物件の残置物は、貸主の判断ですぐに処分することはできません。荷物の所有権が入居者にある以上、勝手に撤去すると損害賠償リスクを負うことになります。
正しい進め方は、入居者・連帯保証人への連絡から始まり、保証会社や関係者との整理、内容証明や明渡し請求による契約解除、そして同意書の取得または強制執行による撤去という順序です。
法的な手続きが中心になる部分は、弁護士などの専門家や裁判所の手続きが必要になります。
撤去費用は、荷物量1立方メートルあたり5,000円から15,000円程度が目安ですが、害虫・腐敗物・搬出困難といった現場の条件で大きく変わります。
費用は原則入居者負担ですが、夜逃げでは管理会社やオーナーの一時立て替えになることが多く、保証会社の活用も検討したいところです。
そして何より、スピードと現場対応力を備えた業者を選ぶことが、損失を最小限に抑える鍵になります。
緊急・即日対応、分別から清掃までの一括対応、鍵預かり・立会不要・写真見積もり、そして許可・実績・管理会社対応の経験。
この4点が揃った業者を選びましょう。
弊社(中村トランスポート株式会社)は、他社が対応できない夜逃げ・滞納撤去・連絡不能案件を引き受けるセカンド業者として、長崎県内(長崎市・佐世保市・諫早市・大村市・東彼杵・川棚・離島含む)で対応しています。
一般廃棄物収集運搬の許可を取得し、24時間受付・原則1時間以内の概算回答・完了報告書の提出まで一貫して承ります。
夜逃げ物件の残置物でお困りの管理会社・オーナー・保証会社のご担当者様は、まずは現場の写真を3枚から5枚お送りください。
いちばん早いのはLINEで写真を送る方法で、その場で概算をお出しできます。
お急ぎの場合はお電話(0957-53-5656)、内容を整理して送りたい場合はお問い合わせフォームもご利用いただけます。
対応の流れは退去・引越しトラブル対応ページからもご確認いただけます。
本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の法的判断や具体的な手続きについては、必ず弁護士などの専門家にご相談ください。

